(提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:川村 晶)
2012年5月21日(月)に予想される金環日食は、1987年9月23日に沖縄で観測されて以来、約25年ぶりです。また、本州で観測できるのは、1839年以来なんと173年ぶりの事なのです。
ここでは、金環日食とは何か、観測できる場所と時間、観測方法、日食メガネについて紹介します。
まず、金環日食とはいったい何でしょうか?
基本知識としては、以下の3点になります。
太陽が月に一部(または全部)隠れる現象を「日食」と呼びます。
太陽の一部だけが月に隠れる現象を「部分日食」と呼びます。
太陽が月に全部隠れる現象を「皆既日食」と呼びます。
そして、太陽が月より大きく見えるために、月の周りから太陽がはみ出して見える現象、それが「金環日食」です。
(提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:川村 晶)
金環日食が日本の陸地で観察できるのは、1987年9月23日に沖縄本島で見られた以来であり、次回も2030年6月1日に北海道で見られるまで、18年間起こりません。
全国で部分日食が見られ、広範囲で金環日食が見られるというのは本当に珍しいことなのです。
それでは、金環日食が観測できる場所は具体的にはどこなのでしょうか?
金環日食は、九州南部・四国・紀伊半島から本州の関東付近(下図の紫の帯の部分)にかけて見ることができます。それ以外の地域では部分日食を見ることができます。
つまり、ほぼ全地域で日食を見ることができるのです。
(提供:国立天文台)
金環日食はいつ見られるのでしょうか?
日時としては、2012年5月21日(月)の朝になります。そして、場所によって時間が変わります。
東京:金環日食開始7時31分 ~ 金環日食終了7時37分(約6分)
京都:金環日食開始7時30分 ~ 金環日食終了7時31分(約1分)
高知:金環日食開始7時25分 ~ 金環日食終了7時28分(約3分)
鹿児島:金環日食開始7時20分 ~ 金環日食終了7時24分(約4分)
それでは、金環日食を観察するときに注意したい事を説明します。
金環日食を見る際に絶対やってはいけないものがあります。それは
肉眼で見る
双眼鏡や望遠鏡を使う
サングラスやゴーグルを使う
色つき下敷きやCDを使う
などです。
というのも、太陽はとても強い光と熱を出しています。正しい方法で観測しないと目に悪い影響がある可能性もありますから十分に注意しましょう。
正しい観測方法としては、
日食メガネ(グラス)を使う
木漏れ日から影を見る
などがあげられます。一般的には日食メガネを使います。
せっかくの機会なので、撮影をしたい!という人も多いと思います。
カメラ関係会社のページでは、金環日食の撮影方法についてまとめられたサイトが多くあるため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
金環日食を撮影するフィルタ-は、マルミ光機のND100000
金環日食の撮影にチャレンジしませんか? | 富士フイルム
金環日食を見るためのグラスの事を「日食メガネ」や「日食グラス」といいます。これらを手に入れられるところを紹介します。
ビッグカメラ各店
ヨドバシカメラ各店
伊勢丹新宿店
西武池袋本店、西武所沢店、西武飯能ペペ店
その他各種ネットショッピングサイト等
(※品切れの場合もございますので、お近くの店舗へお問合せください。)
JISや海外の規格で「遮光保護具」としてパスした商品を購入しましょう。粗悪品や偽物には十分注意してください。
iPhoneやAndroidをお持ちの人は、様々なアプリもあります。
iPhone用アプリ「金環アプリ2012」
iPhone用アプリ「2012金環日食ガイド」
Android用アプリ「金環日食NAVI」
金環日食とは何か、そして楽しみ方や撮影方法、日食メガネ(グラス)やアプリについて説明しました。
これを逃すと18年間見られない、貴重なチャンスです。しっかりと準備をして、日食を楽しみたいですね。そして、当日の天候が良い事を祈りましょう!
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