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Pinterestを楽しむコツ
話題のPinterestですが、「登録はしたけれどそのまま」、「Tumblrとの使い分けができない」という意見もあります。
そこで、ここでは、Pinterestを楽しむ上でのちょっとしたコツ、またどんな楽しみ方ができるかなどについて、筆者の例も交えて説明してみました。参考にしていただければと思います。
サービスの内容と使い方の説明については、「なぜ話題?画像まとめサービス「Pinterest」(ピンタレスト)とは」「Pinterest(ピンタレスト)の登録法と、基本的な使い方」をご覧ください。
カテゴリの意識とルールづくり
Pinterestの基本となる考え方は、「自分の好きなものを画像で紹介し、みんなで共有する」ことです。でも、これだけだとあまりにも幅広すぎますし、Tumblrユーザーならあえて併用する気にもならないですよね。
そこでポイントになるのが、好きなカテゴリを見つけること。その上で、例えば「ポスター用のアイデア集めをする」「洋服の歴史がわかる画像を集める」などのルールをひとつ決めるとよいと思います。そのルールは、後に資料として利用できるようなものであればよりよいでしょう。
なんだそんな簡単なことか、と拍子抜けされたでしょうか。しかし、ここを意識するとしないとでは、画像を集める時の楽しさも、集まってくる画像の意味もずいぶん違ってきます。しかもこれは、Pinterestだからこそできることでもあるのです。
例えば、Tumblrを利用した画像収集は筆者も行ってきましたが、それらが後に活用できるかというと、検索機能が弱いので少し難しいのです(個人差はあるでしょうが…)。簡単に集められる一方で、それだけで満足してしまい、何を集めたか思い出せなくなりがちだからです。
思い出せないものは、そこにないのと同じです。
でもPinterestなら、カテゴリといくつでも増やせるボードの存在が、検索の手がかりになってくれます。他人のボードから探す時も、自分のボードから画像を探す時も。
あちこちのボードに埋まる、いろんなひらめきの種。Pinterestの楽しみは、それらをどれだけ集められるか、そして活用できるかにあるのではないかと思うのです。そこで次は、その具体的な方法をご説明します。
カテゴリを意識する
Pinterestの仕組みは簡単なので、収集方法やサイト構造で迷うことは少ないと思います。ですから、探すカテゴリを選ぶ作業も早い段階でできることでしょう。リストは[Everyithing]で確認できます。また、次のような視点で決めるのもおすすめです。
(1)よく読む雑誌からカテゴリを選ぶ
自分が読む雑誌などと照らし合わせてみると、より簡単です。雑誌とカテゴリについていくつかあげてみますので、参考にしてみてください。
デザイン誌(『+desigining』、『AXIS』、『デザインのひきだし』…)
[Design]、[Art]、[Products]のほか、平面だけの[Print & Posters]と充実のデザイン・アート関連。フォントや配色系ボードもありかなりの情報量です。
ファッション誌(『ViVi』、『VOGUE』、『POPEYE』…)
デザイン系と同じく充実のファッション系。[Women's Apparel][Men's Apparel][Kids]と家族を丸ごとカバー。洋服以外にも、アクセサリー、バッグ、靴となんでもアリです。
子育て誌(『赤すぐ』、『かぞくのじかん』、『nina's』…)
子どもまわりの幅広い情報が集まる[kids]。ファッションや子ども部屋、誕生会のアイデアのほか、教育ツールや遊具などの教育関連もあります。
美容誌(『美的』、『maquia』、『ar』…)
美容マニアにおすすめの[Hear & Beauty]。コスメよりもメイクアップやヘアスタイルなどのハウツーが中心。中でも、編み込みの方法や女優メイクなどのボードが人気です。
また、[DIY & Crafts]でも、手作りコスメやフレグランスのアイデアが見つかります。
インテリア誌(『ELLE DECOR』、『プラス1リビング』、『LiVES』…)
家・インテリアなら[Home Decor]へ。子ども部屋や台所などの個室から家具まで、家全般をカバーしています。ガーデニングや庭つくりには、[Gardening]を参考に。
料理誌(『オレンジページ』、『ELLE a table』、『男子食堂』…)
料理好きには[Food & Drink]がおすすめ。一般的なレシピのほか、ヴィーガン用(肉などある種の食材を使わない)や低カロリー食などの特殊レシピなども見つかります。
ちなみに、海外スイーツ好きにおなじみのデコカップケーキやレインボースイーツなら[Holidays]、[Kids]も見のがせません。日本ではおよそお目にかかれない色のデコが満載です。
旅行誌(『旅』、『BE-PAL』…)
[Travel & Places]には、観光名所のみならず、世界の空港や野球場などマニアなら一度は行きたい場所が集められています。キャンプ関連のボードなども。
車・バイク誌(『ENGINE』、『HOT BIKE』…)
[Cars & Mortorcycle]は、新車にクラシックカー、レーサーバイクにカスタムバイク、重機などの乗り物がたくさん。女性向けと言われるPinterestですが、実はそれだけでもないのです。
結婚情報誌(『ゼクシィ』…)
[Wedding & Events]はちょっと珍しいカテゴリ。ドレスやケーキのおもてなしアイデアなど、結婚式を控える人はもちろん眺めるだけでも楽しめます。
上記の雑誌はよく読むブログやニュースサイトに置き換えて考えてもよいでしょう
(2)今ほしい物・商品からカテゴリを考える
「愛読誌も趣味もない…」という人もご安心を。例えば、スニーカーがほしい時は街行く人の足下をチェックしてしまう、時計や車がほしい時はそこに目が行く、ということはありませんか?
Pinterestなら、そんな些細な興味にだってぴったりくるボードがきっと見つかります。「ワンストラップシューズ(Mary Janes)」だけ、「HONDA CB750」だけ、「てぶくろ」(しかも指なし!)だけ、なんて趣味が炸裂しすぎたボードもあるほどなのですから…。
Pinterestの活用例〜アイデアメモとして
一例として、筆者の使い方をご紹介します。
最もチェックするのは[DIY & Crafts]です。手編みを学んでいるため、その制作用メモとして活用しているからです。雑誌なら『毛糸だま』や『marie claire idee』読者なので、カテゴリ的にもぴったりだと感じています。
探す画像は、襟や袖などの細部デザインや配色の参考になるもの。チュートリアルやTipsなども便利なので集めていますが、それ以上にセンスやアイデアの幅を広げてくれる画像が多いのが便利です。しかもPinterestならば、日本人にはない感性にも出会えるので、日々刺激を受けることができるのです。
実は、Pinterestを始めた時の印象は、「『DIY & Crafts』情報が充実しすぎ!」そして「参考にできそう!」でした。従来の画像共有サービスはアルバム、もしくは情報のザッピングツールという認識だったので、特に「参考にできそう」という気持ちは新鮮だったのです。
そこで、「ニットのアイデアメモにする」と決めて使い始めました。これがが結果的に、メンバーやボード探しをぐっと面白くしたと思っています。
実際、この視点で見ていくと、ボードの作り方にさえ人の性格が出ていることに気づきます。編み物というボードにも、棒針にかぎ針編み、モチーフ、ウェアに小物、毛糸、収納…ときりがないほどの分類があります。
また、しばらくPinterestを続ける中で、[Design]にある配色チップや[Women's Apparel]に見られる洋服のデザイン、[History]や[Photography]のクラシックなグラビアも役立ちそうだな、などと探し方にも広がりが出てきました。
さまざまなメンバーとボードを渡り歩き、自分の必要なものだけを選ぶ作業は、まるで宝箱探しのようです。こうした気持ちになれるのも、Pinterestの楽しみなのではないかと思います。
おすすめメンバー
[DIY & Crafts]や[Beauty]、[Fashion]など、おすすめのメンバーを有名無名問わずご紹介します。フォローはボードのみも可能ですので、いろいろチェックしてみてくださいね。
Sarah Kieffer | Vanilla Bean Blog
お菓子・雑貨・写真・ファッションなどガーリーなセレクト。特に焼き菓子[baking + treats]ボードは、彼女の専門分野らしく人気がある。文中でも紹介したワンストラップシューズのほか、食器のボードなども面白い。
Joy Cho / Oh Joy!
Mashableの「Pinterestでフォローすべき21人」にも選ばれたフォロワー80万人以上の有名ファッションブロガー。風船の写真、気になるファッションアイテムを集めたボードなどが人気。
Glitter Guide
同じく21人に選ばれたファッション系ブログのアカウント。ブログ同様にファッションや美容系のボードが充実。
Kathryn Grady
ウェディング関連ブログSnippet & Inkのオーナー。ピクニック、ブランケットなどガーリー系のほか、[men in pink(ピンクを着る男性)]ボードも。
Wendy Jansen
オランダの女性。ゴムスタンプやリボン、文房具、石けん、Appleもののケースなどかわいらしい雑貨のほか、切り絵など。
Kelly Barak
クラフト全般とチュートリアルが充実。フード関連のほか、くらげなどニッチなボードも。
Tami Morgan-Hall
クラフト全般とイベント用ディスプレイアイデア、こびとやマトリョーシカ、スカルなどかわいいものとゴシックなものが共存。
Liene
オランダのブロガー。クラフト系チュートリアル関連のほか、パターンやポスター、フォントなどのグラフィック関連も。
【おすすめメンバーをまとめたリスト】
Pinterest Users To Follow
iPhoneアプリKaleidoscopeを運営するIMPORIA作成、おすすめメンバーリスト。Fashion、Wedding、Art & Designなど。
Mashable:21 Must-Follow Pinterest Users
アメリカのIT系ニュースサイト
おわりに
いかがでしたでしょうか。
言葉がわからなくても使えて、作業も手軽。誰でもすぐに親しめて、ちょっと意識すれば長く楽しめるのがPinterestです。仕組みの形は違うけれど、もしかするとInstagramのような身近な存在になるのではないかな…という気にもさせてくれる、可能性のあるサービスです。
といっても、あまり難しく考える必要はありません。自分が気になることや感覚に任せて、ぜひ楽しんで使ってみてくださいね。
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