吐き気や食欲不振、食べ続けてしまう食べづわりや、匂いなどの感覚過敏、聴覚が鈍る、など妊娠中にはさまざまな体の変化が現れます。
普段のご飯や食事の煮炊の香りや、一緒に暮らして慣れているはずの家族の体臭で吐き気が襲ってくる人もいるほど、妊婦はデリケートです。
それ以外にも、人によって様々な変化があります。いわゆる「つわり」の現れ方は必ずしも、決まったパターンばかりではない、ということは知っておくといいでしょう。
たとえば、強い眠気やかゆみ、などのトラブルもおこることがあります。
私の場合は妊娠4カ月前後に、とても眠くなったり、お腹や足がかゆくなったり、ということが続き、とても困りました。
眠気が日中強い原因として、いま思うと、妊娠4カ月ころから夜間の眠りが浅くなってきた記憶があるので、日中にうつらうつらしてしまっていたのかなと思います。もともと寝つきが悪かったのが、ひどくなった感じです。
眠気の対処としては、妊婦はあまりカフェインをとるわけにもいかないので、シンプルに寝るしかありません。
しかし、家事や自宅での仕事もあったので、疲れたらすぐに寝ることにして、短い時間横になるようにしました。また、夜間に目がさえたら気にしないで起きてしたいことをする、など夜寝ることにこだわらないようにしました。
大きな縫いぐるみを抱きまくら代わりにしていましたが、全身をあずけることができてとても楽に寝ることができました。お腹が大きくなるにつれて、枕やクッションを重ねて上体を預けるような形で寝るほうが楽になりました。
赤ちゃんが生まれてしまえば、夜間に何度も授乳やおむつ交換で起きなくてはいけないし、逆に日中は赤ちゃんと昼寝する時間もあるわけなので、このころから、赤ちゃんと暮らす体内時計が準備されていたのかなと思います。
腹部やひざ下の足のかゆみがひどく、寝ながらかきむしって血が出るほどだったので、産婦人科での毎月の検診時に、妊婦が使っても問題のない塗り薬を出してもらっていました。
正直に言うとあまりその薬はきかなかったのですが、かゆみがひどい時は熱さましのシートや氷水で絞ったタオルなどで冷やしてやり過ごしました。
原因はよくわかりませんが「妊娠中かゆみがひどいという人も割といますよ」と医師にはいわれたので、そんなに心配もいらないようでした。わたしの場合は妊娠後期にはあまりかゆみが気にならなくなっていました。
妊娠中は、もともと自分が持っている弱い部分が、表に出やすくなるということを感じました。全体に生活のペースを落として、やりたいことをつめこまないようにし、家族もそれを理解してくれることが、安定した妊娠ライフを支えると思います。
(Photo by 著者)
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