芸大受験のため「鉛筆デッサン」を専門学校で学び、こうすればいいのか!とわかった、ちょっとしたコツがあります。初心者の方でも、誰でもできる方法ですので、一度試してみてください!
デッサンを始める前に、まず用意しておきたいのが鉛筆、紙、消しゴムです。筆者がオススメしたいのは2Bの鉛筆と練り消しゴムです。
2Bの鉛筆は芯が柔らかいため濃い色が出しやすく、陰影や強弱がはっきりします。また練り消しゴムは形を自由に変えられるため、小さい部分を消したい時は尖らせたり、大きい部分を消したい時は表面を広げて大きく消すことができます。
鉛筆はなるべくカッターで、芯を多く出すように削りましょう。芯を出すと寝かせた時に太い線が描け、立たせた時に細い線が描けます。
たとえば果物を鉛筆デッサンするとします。その場合は果物を存分に手の平で触ってみましょう。手から伝わることが、たくさんあります。たとえば出っ張っている場所、引っ込んでいる場所です。
この凹凸はデッサンする上でとても大切なポイントです。一番出っ張っている部分は光を浴びやすく、引っ込んでいる部分は影を作るからです。
デッサンを書く時には、出っ張っている部分の「柄や模様」を強調し、引っ込んでいる部分の「影」を強調すると立体感が生まれます。
鉛筆を寝かせると、太くてぼんやりとした線が描けます。最初はあまりはっきりと描きこまず、全体のシルエットをラフに描いていきましょう。
ラフに描いたら、デッサンの対象物が一番自分に近い場所を探しましょう。自分に近い場所から描き、その他の部分を比較的ラフに描くと遠近感が生まれてきます。
たとえばリンゴを描く場合は、リンゴのぷっくりふくらんだ部分が目線から一番近い場所です。光が当たっている部分を白く残しながら、模様を描いていきます。
白く残す部分は、それを強調するためにくっきり濃い線も一緒に描くと、より光っている印象を見る人に与えることができます。
デッサンの対象物は、光が一番当たりやすい場所と、影になりやすい場所があります。紙の白を残す場所が、一番光っている場所です。また一番暗い場所が、鉛筆を黒く塗りこむ場所です。
その他の部分はバランスを見ながら色や模様を調整していきます。
デッサン対象物のどこが一番光っていて、どこが一番暗いのか?それを知るためには、目を細めてみるとわかることがあります。目を細めると光の陰影がくっきりと見えるからです。
目を細めてみて一番光って見える場所は、紙の白を生かしてあまり塗りこまないようにしましょう。また暗く見える部分には、思い切って濃く描くようにすると存在感や立体感が生まれます。
ある程度デッサンが完成したら、絵を遠くに置いて離れて眺めてみましょう。絵を遠くに置くことで、絵を客観的に見ることができます。
また遠くに置くことで、デッサンの不自然さに気付くことがあります。光と影の対比があまりつけられていなかったり、全体的にグレーっぽく立体感がない、などに気付くことができます。
鉛筆デッサンは上手に書けるととてもうれしいものですが、下手でもそれなりに味わいが生まれます。
上手に書けなくても、あまり気にする必要はありません。何よりどうすればもっと上手になるだろう?と考えることが、一番楽しいのではないかと思います。
(Photo by 足成)
(Photo by 足成)
↧